第八・諏訪明神の祭礼


『小平物語』小平向右門尉正清 入道常慶  貞享3年 [1686]

「小平物語」 ※読みやすい様に管理人が箇条書き・()などを加えています。


第八・諏訪明神 祭礼之事


諏訪明神の本社の「御棟牒」(棟札=むねふだ=寺社などの建築・修築に記録に建物内部の高所に取り付けた札)にも、いにしえの昔より、茅野小平と書き載せたりと、円帰、物語るなり。


祭礼をば、御柱(おんばしら)という大木の根口、径直二尺 [60.6cm] 、長さ拾貳間 [ 21.8m ] あるいは、八間 [14.5m] 。本社 前後に四本立てるなり。申寅の年なり。七年に一度、四月酉の日なり。ニつ酉あれば初の酉、三つ酉あれば中の酉なり。


この祭事拝見の桟敷(さじき=見物席)、古(いにしえ)より、代々定めてあり。尤も(もっとも)上伊那衆一族の桟敷、高部河原という所にあり。今に諏方より懸け置きなり。


(さて)、明神にも七不思議あり。神前に鹿の頭七十五 具え(そなえ)奉る。諏方・松本・高遠の城主より騎馬人足などを出し、祭るよしなり。




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08.「諏訪明神の祭礼